イナズマノベル2

第三十五話

第35話「強襲…チーム:キメラ」

闇に落ちた雷門のエースストライカー、闇野 カゲト。

精神的に追い詰められていた彼は『究極の闇』を覚醒させ、容赦なく雷門サッカー部や探田達に襲い掛かる。

傷つき倒れながらも、円堂と豪炎寺の『イナズマ一号』で、ようやくシャドウを救い出し…。

***

−FF大会事務局−

シャドウが闇の呪縛から解放された日から二日が経過。
五回戦の残りの試合も全て終了し、六回戦進出…ベスト16のチームが出揃った…。

御陵丸「何やってんだ?総帥。」

最近影山の部屋に出入りすることがお馴染みになった御陵丸が、椅子に座って書類に目を通す影山に尋ねる。

影山「六回戦に進んだ16チームが決まった。お前も見ておくがいい。この中の1チームと、いずれ戦うことになるだろうからな…。」

そう言って一枚の紙を手渡す。
A4サイズの真っ白な紙には、明朝体の活字で幾つものチーム名が並んでいる。

御陵丸「どれどれ…。

『六回戦進出チーム一覧

・雷門中、帝国学園、真・帝国学園、白恋中、黒城中、ブライトネス、天乃川学園、樹海チーム、不祥寺中、ナイトメア、キメラ、浪☆風、六凰館蹴球道場、陰陽寺中、ZECT、流星塾 』

か。石ノ森SCが負けたこと以外は予想通りだな。」

紙を影山に返し、面白くなさそうに足を組む。自分の出番はまだ先…そうわかっていても、試合が出来ないことに彼は不満を募らせていた。

影山「計画は順調に進んでいる。雷門が妙な動きをしなければ、無事にお前達を計画に投入できるだろうな。」

御陵丸「それまで待つにしてもよ…。ジョーカーが対戦相手を選んでるんだろ?もっと面白い組み合わせは出来ないものかね…。」


−稲妻警察署−

此処は稲妻警察署の三階。目つきの悪い男達が椅子に座り、ジッと前方のスクリーンに映し出された画像を見つめている。

部屋の外には、『中学サッカー部員連続暴行事件合同捜査本部』の文字。

刑事A「石ノ森SCの襲撃事件を皮きりに、関東圏内で中学生が暴行を受ける事件が多発している。」

スクリーンには、ジョーカーと交戦する門矢達の写真が映されている。

刑事A「現在、判明しているだけでも6件、また、石ノ森事件より前の類似した事件が5件確認されている。そしてその犯人が…」

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