美空ひばり



美空ひばり(みそらひばり 本名:加藤和枝 1937年5月29日生)
 [歌手/女優]


 横浜市出身。数々のヒット曲を歌い、銀幕スターとして多数の映画に出演した。昭和の歌謡界を代表する歌手、女優である。

 1947年、当時10歳のひばりは、横浜の杉田劇場に漫談の井口静波、俗曲の音丸の前座歌手として活動していた。この一行と地方巡業した際、巡業先の高知県長岡郡大豊町でひばり母子が乗っていたバスが前方からのトラックと激突し側転、崖に向かって落下していった。そのまま落ちれば穴内川で全員死亡だったが、運よくバンパーが一本の桜の木に引っかかりとまった。

 ひばりは左手首を切り、鼻血を流し気絶、瞳孔も開き仮死状態だったが、たまたま村に居合わせた医師に救命措置をしてもらい、その夜に意識を取り戻した。家に戻った後、父は母に「もう歌はやめさせろ!」とどなったが、ひばりは「歌をやめるなら死ぬ!」と言い切ったという。

 また、歌手・女優として全国的人気を獲得していた1957年1月13日、浅草国際劇場にて、ショーを観に来ていた少女から塩酸を顔にかけられる災難も経験している。

 浅草寺病院に緊急搬送されて入院し、その後、歌舞伎座公演に復帰(奇跡的に顔に傷は残らなかった)。塩酸をかけた少女は山形県出身で美空ひばりの熱烈なファンだった。現場に居合わせたブロマイド業者らによって犯人の少女は取り押さえられ警察に突き出された。


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