客死

 客死(かくし/きゃくし)とは、旅先または「よその土地」で死ぬこと。

 客死は、その人が普段の生活をおくっている場所から離れている際に亡くなることである。人間は時に旅行などの形で他の地域を訪れたり、仕事による出張などで普段の生活の場を離れることがあるが、社会的動物である以上は普段の生活の場としている地域社会に家族など血縁を含む様々な縁に基づくコミュニティに所属しているし、またその地域の気候風土に慣れ親しんでいる。客死の場合はそれらのコミュニティと切り離された状態で死を迎えることと解することができる。

 通例、こういった客死の場合では、所持品からや当人が生前に伝えるなどした親族など連絡先に一報が入れられるが、こういった所持品で身元が判らないとか当人が自らを何処の誰某か名乗らなかった場合には、連絡先が判らなくなってしまう場合もある。こういった場合には、無縁仏など身元不明の人物として葬られる場合もあり、その際には死者を弔うための故人の関係者が集まって営まれる葬式といった儀式は省略されることも少なくない。

 特に旅先など急な環境の変化は、旅行の目的がそうであるように気分転換などに役立つが、度を過ぎれば肉体にとって重荷となってしまう場合もあり、急に体調を崩してしまいがちである。客死はこういった環境の変化によるもののほか、様々なことが原因となる。持病などがストレスを理由に悪化したり、長時間の移動で疲労する、更には静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)のように移動手段を遠因として同じ姿勢を維持し続けることによる疾患の発生、慣れない状況で交通事故にあったり犯罪に巻き込まれたりなど、その原因や種類は枚挙に暇が無い。なお前述の通り、その人が普段生活していた環境と異なるところで死ぬことから、本人ないし遺族が望む形で遺体が扱われない場合もある。

 今日、世界規模で発達した輸送機関は、少なくとも身元がはっきりしている遺体を、当人の遺族が待つ地域へ輸送することを可能としている。しかし現代よりももっと輸送が素朴な手段に頼っていた時代には、こういった客死による死者を輸送することは困難を極めた。この中では塩漬けなど当時としては可能な限りの保存手段で遺体を保存して、長い年月をかけて輸送する場合もあれば、やむを得ず当地に埋葬することもあった。また、一度は当地に埋葬されながら、後年遺族が訃報を知り、その遺体(遺骨)を出向いて持ち帰ることもあった。ただ、中には訪れた先を非常に気に入った結果として埋葬先に希望し、客死した地に埋葬されたケースも見られる。


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