孤独死

 孤独死(こどくし)とは一人暮らしの人が誰にも看取られる事無く、当人の住居内等で生活中の突発的な疾病等によって死亡する事である。特に発症直後に助けを呼べずに死亡するケースがこのように呼ばれる。

 この言葉は日本で核家族化の進んだ1970年代に独居老人が死後だいぶ経って久し振りに訪ねてきた親族に発見されたという事件の報道で登場、同種の事例がたびたび発生した1980年代ごろからマスメディアに繰り返し用いられた。英語圏でもKodokushiで通じる。

 特に隣家との接触のない都市部などにおいて高齢者が死後数日から数ヶ月(長いケースでは1年以上という事例もある)経って発見されるケースが過去に相次いで報告される一方、都市部に限定されず過疎地域での発生も懸念される。

 当初、都会には人がたくさんいるにもかかわらずその誰にも気付かれず死んでいるという状況を指して「都会の中の孤独」という逆説的な死様として取り上げられていたが次第に「病気で周囲に助けも呼べずに死んでいった」ことがわかるにつれ、このような事態の発生防止が求められるようになったという経緯を持つ。なおこの当時は一般的に都市部では人口が集中しているため、孤独を感じる人は存在しないと考えられていた。現在では都市部で人的交流が疎遠になりがちであることが広く理解され、孤独死が身近にも発生しうることが理解されるようになってきている。

 独居者の死因を調査した際に倒れてから数時間以上(長いケースでは数日)にわたって生きていたと考えられる事例も少なからず見出され、福祉や災害援助の上では同種の死亡事件の予防が重要視されるようになった。

 孤独死に対しては法的に明確な定義はなく、警察庁の死因統計上では変死に分類される。この変死の中でも検死や司法解剖等により死因特定した結果、早い段階で他者の適切な介護があれば救命できた可能性のあるケースに関して集計されるに過ぎない。このため、これを明確に定義付けての統計は存在しない。

 死因は心筋梗塞や脳溢血などといった急性の疾病発作などが直接の原因に挙げられるが、肺炎により日常生活が困難になって餓死するケースや肝硬変で意識不明に陥りそのまま亡くなるケースも報じられている。また家の中で転倒して骨折して電話で助けを呼べずに衰弱死するケースもあり高齢者が多いながらも体力のある青年層や中年層でも、また成人病罹患者によらずとも高齢者以外が何等かの原因で助けが呼べずに衰弱して死亡するケースも見られる。特に近年の日本では、慢性的な不景気から生活に困窮してそのまま亡くなるという事態の発生も懸念される。

 阪神・淡路大震災では、震災から10年の間に仮設住宅と復興住宅生活者を合わせ560名以上が孤独死と見られる亡くなり方をしている。この中には冬季の仮設住宅にて体を冷やして肺炎によって衰弱したケースが多く、また生活が破壊されたことなどに関連してアルコール依存に陥って体調を崩しその体調不良も加わって孤独死を起こしやすい傾向も見られる。

 予防法として当人が積極的に親族に連絡を取り合ったり町内自治会や趣味の同好会といった地域コミュニティに参加する事が勧められているが、その一方で訪問介護や地域ボランティア団体による訪問サービスといった介護制度の利用が勧められる。過去にも定期的に訪問していたヘルパーが「いくら呼んでも出ないのに家の電気はつきっぱなし」などといった異常に気付いて通報、辛くも救助された事例もある。この他、新聞配達や食料品・日用品・給食宅配などといった宅配サービス提供者の従業員が異常に気付いて知らせたケースもある。


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