なにはともあれ、太（ふとし）は満（みつる）以後ﾐｯﾁｰの舎弟になることに成功した。 「今日から俺ら友達だな！！。」 「あ、ありがとうございます。」 太は手数料に三千円盗られたが、この場の安全は保証されるので仕ない出費だった。とりあえず、多少の上下関係はあるものの、ﾐｯﾁｰが緑高での初めての友達となった。二人は若干の距離を保ちつつ、仲良く教室へ向かった。 二人が教室に着くと、そこはもう新入生でごったがえしていた。ｸﾗｽの半分以上が女の子らしく、もの凄く甘い香りがしていた。太は胸一杯に吸い込み、この高校を選んでよかったと心から思った。 「やったなぁお前、俺の前じゃん。」ﾐｯﾁｰが黒板にはってある席順の紙を見て言った。 「あ、ありがとうございます。」 太の肺に瞬時に黒い影が立ち込めたのがわかったので、すぐさま吐きだした。 「君たちは、これから三年間このｸﾗｽでやっていくわけだが、就職、進学するためにどれだけ資格を取るかがこの三年間の大きな課題であるからして～。」 ﾒｶﾞﾈをかけたたぬきみたいな担任の古川（ふるかわ）が口を開くと、もの凄い臭いがして、あまり説得力がなかった。ﾐｯﾁｰは、古だぬきと命名した。 [物語を読む] [指定㌻開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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