人肉経

2021年01月05日(火)
【日記】
需要あっての供給である、旅が終わった旅人は廃人のように労働者として現場へ運搬されるのを待つ。ふるえる休日。大した仕事じゃないのは分かっているから怯えなくていい、のに私の時間は刻一刻と切り刻まれてボロボロになる感じがする。周りの人間も少なくなっていく、チェスの手駒に過ぎないんだろうか、この人生は道楽者がお送りしていますよ。

前日歩いていた時までは何をしようか出かけようか、希望もあったはずなのに、スマホをこりこり弄ってABEMAで期限に追われた美味しんぼを観ている。何が有意義? 心は次から次へと襲いかかる供給の波に呑まれ、私を失っていく。労働者は現場に巣食う肉塊として、契約された居場所を得る。そりゃ話しかけたりかけられたりする人もあろうさ、休みの日に房総半島歩きましたって言いふらして暇つぶしの種を蒔ける。で、そこにあなたは居るのかよ、人の気持ち考えたことあんのかよ。山岡士郎が焙じ茶を作る、母の椀を割る。私は人の気も知らないで、遊んで暮らすフリーター、と思われている、し今まで認めようともしてこなかったんだバカじゃないのか。ハローワークの行き方さえ分からない、と言葉にすることで気持ちを紛らわせているだけの、とんだ道楽者。山だの海だの閉じこもって、自分を追い込んでいるつもりになって、ふつうに暮らしている人々を嘲笑しているだけの、恥さらし、穀つぶし。もう死んだっていいよう、と冬の空に嘆く中原中也みたいな言い訳はやめろ、下品だ。家族を守ってくれなんて父に風呂場で言われて育てられた私は少しも約束を果たせちゃいない、むしろ果たせないことで自ら危機にさらそうとさえしている。母が退職したら、実家に帰るなり腹を括るなりして生きていくしかないんだ。何を休日だからって自分の持ち物のようにダラダラしているつもりなんだろう。

だって言葉しか無かったからさ、それに比べれば自分の足で歩くってことを覚えた。5歳の子供と変わりゃしないけれど、200キロ孤独の中でも歩けた。子どもは親が居なくても歩いていられるのかい、なんて歳の差ぶっちぎって痛々しいばかりの、そうさ私は10歳下の、妹よりも若い人と付き合っていたんだ。うすら寒いことに気づかされ、家に帰ると世間の風が吹き込んでくる、明日の歩行を考えるだけでよかった野宿よりもこの身は冷たく、どこに行きたいのか何をしたいのか、一体何がしたいの? 付き合うことになった頃の彼女の言葉を思い出しても、脳は落ち葉をさらっていく。あとどれだけの思い出がその木にこびりついているんだろう、年輪はたったの2年だ、引きちぎれば勝手に倒れてしまうだろう。この木をこれ以上育てられないんだとしたら、私はそんなでかいものでも雑草として放置せざるを得なくなる。勝手に蔓は伸び苔はむし、彼女が最後に切って半年以上、この髪は一度も切っていない。下品だ。



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