2020年12月29日(火) 【日記】 誰に頼まれているでもなしに日記を書く、通帳の代わりかもしれない。私の残高などたかが知れているから、言葉によって嵩をごまかす。コーヒーをすする。何の味がする。 見たこともない人は裏で努力をしており、私はなすすべがないと言って文字による迷路を繋いできた。自らがすすんで袋小路に陥り、年末の反省会をひとり執り行う。今年そのものが嘘であったらよかったのにと思わざるを得ない、東京オリンピックが裏の努力によって開催され、なすすべもなくけなすのを楽しみにしていたはずだった。全世界のコロナ事情の止む気配は一向になく、実際になすすべがない、なるべく外には出ないようになんて言われながら山に登ってしまう、あなたを置いて。あなたがそこに居るからこそ登れたのに、何のために登るのかますます分からなくなっていく、霧が立ち込める、自ら編み出した袋小路に陥って遭難する。 思えば永いあいだ私は鬱におかされていたのだ、病ではなかったとしても晴れという天気が心を晴らしてはくれなかった。朝の羽根倉橋を西へ歩くと、富士山を筆頭に幾つもの山々が見える、十年ほどここに住んでいるはずなのに、気づいたのはつい二週間ほど前だったか。 あなたが居ないのに、あなたを思い出す。あたりまえであった頃まで遡って、すべてが嘘であったらいいのにと。夜はこれ以上、私に教えることは何も無いようだった。コーヒーを飲んでも、眠れなくなるだけだ。 ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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