2015年03月08日(日) 【日記】 私は私を捉えることにかまけていた、見過ごしていた、取り憑かれていた、そうだ私は私でない時もあったじゃあないかと、師匠と弟子は差し障りのない受け答えをしているように見えて、それがくり返しのなせるわざなのだろう。日記かと思えばとつぜん虚言へとはみ出していく、銀座や神楽坂を歩くことでみじめな自分を高級か何かのように妄想できるのだろうか、私はのろまなぶたであるとは鏡を見なければ通り過ぎることもなく、これが雑誌の表紙であるならばもっと体裁の悪い断章をしていなければならなかったと思える。薄気味の悪いガラスに象られて、私は何に夢中になってきたのだろうか、手の届かない代物ほど大便から離れて、手を届かせたいと思うものなのだろうか、だとすれば世はつねに狂っていると疑わざるを得ない、私の手には大便がこびりついている。 CDやDVDが何度くり返されることに耐える代物であったとして、それを視聴する側の私はくり返されることに耐えることができるだろうか、このようにして人間の中に人形が生産されるのであってみれば、私は私でないを主張しようとするのも納得が行く。つまり私は記憶が透けて見えてしまうことに怖れを抱いている。私が私であった頃、恋もあったのだと思わなければ救われまい、そしてそのことはもはや救いですらない、砂漠にチェックポイントをいくつも植え付けられ、それをひとつひとつ回収している間に力尽きてしまう私たちの届かない人生である。 はらわたのもげる空想がある。目玉が取れるほうが先かもしれない。 ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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